『ましろ色シンフォニー』感想4・まとめ


というわけで長くなったので別項目にして『ましろ色シンフォニー』
愛理ルート(ちょい長かった)をクリアして、
グランドルートとかはない式のゲームなのですなわちコンプ。


作品としてのメインヒロインということもあって、
ちょい物語本筋に尺を取られていた感は否めないけれど、
努力型に頭は良いけど基本的にはポンコツな可愛い娘、
ってキャラの魅力はきっちり伝わってきて愛理可愛いよ愛理。


「尺を取る」となんやまるで邪魔者みたいな言い方したけれども、
いや萌え特化ゲーとしてはあながち間違いでもないのだけれど、
本筋の物語も違和感なく自然にまとめられてて好感触。
うりゅーくん(主人公)廻りの伏線というかアレな点を、
ご都合過ぎず、けして物語の雰囲気を悪くせずに回収したりとか、
よく出来てるなあとも思うし非常にボク好み。


あとは桜乃がすっげえ可愛くてなんかどうしようもない。
個別ルートでの鬱憤を晴らすかの如くすげえいい動きいい動き。
自分の気持ちに対する対応とか、兄を思いやる態度とか、
各所でボクが見たかった、違和感のない桜乃が見れて、
いや、ほんと、個別ルートは犠牲になったのだ……と涙を流す。


  ◇


はてさて一本のゲームソフトとしての感想はといえば、
体験版の空気とは寸分違わず突如としてジャンルが変わることもなく、
争いもなく策略もなく目新しい小説的驚きもなくすげえ抜けるということもなく、
ただひたすらに(一人の)女の子とイチャつくのを楽しむゲームなので、
「そういうのがむしろ大好物よ」というボクみたいな偏った人や、
「なーんか微妙にひねた萌えゲーやりてー」って人にオススメ。


あとはすげえ局所的だけど、保住圭の文章が好きでたまらないって人も安心の出来。
複数ライターとか企画への関わり方が違うとか色々あって、
ちょいシリウス作品とは毛色違うけれど、文章自体はいつもの保住圭



シナリオはともかくキャラはみんな可愛いんだけれども、
取り立てて好きなキャラといえばみう先輩かなー、とか。
他がある程度常識の範囲内である中、一人だけ個性豊かすぎる。
優しくて芯が通ってて親が美人でエロいとかなんなの惚れていいの?


音楽もOP・挿入歌・EDとまあどれも素敵ソング(BGMはふつう)、
絵もエロスなシーンで少し崩れるくらいでまあ素敵グラフィック。


駄目なところといえば、かゆい所に手が届ききらないシステムくらい。
まあ致命的なものはないから良いのだけれども、こう、
コンフィグ画面に入るとなぜか止まるBGMとか右クリックがメニュー表示固定とか
もう少し時間を掛ければなんとかなりそうなレベルでの届かなさであって、
明らかにイベント絵が間に合わなかった臭い*1桜乃ルートとか、
なーんか製作期間短かったのかなあと思う部分も多々。タイトル画面とかね。



そんな具合に画竜点睛は欠くけれど、でも総合的には大好きなゲームでござった。
もっとこういう質の良いダダ甘ゲーがBanBan出たら良いのになーとか。
というかシリウスちゃんは本当に死んでもうたんかなーとか。関西弁に意味はなく。

*1:プレゼントのところ。あのタイミングで空気読んでないSDCGとかもうね。スメルがね。